障害受容段階
障害受容段階については諸説があります。
一般的には、ショック期→否認期→混乱期→解決への努力期→受容期の5段階に分けられます。
これが、病気や受傷によって障害を受けた人が受容するまでのプロセス。
例えば乳癌の診断を受けた患者さんの場合。
乳癌を告げられ、乳房切除術を受けなければならなくなったとき、心に受けたショックは大きく、信じられない思いでしょう。
ある患者さんは誤診であることを願って他院を訪れたり、どうしても認めざるを得なくなっても入院を拒否したり手術を拒否したりしました。
これは、弱い自我が現実に直面してとる防衛反応であると考えられます。
看護に当たる者は、否認の段階では逃避の形をとり、混乱期には否定できない事実を前に攻撃的で他罰的や、反対に自罰的な形で現れることを十分に理解して、患者を孤立や抑圧させることがないように共感的な態度をもって接し、受容への過渡期として克服することを助けなくてはならないと考えます。
この事例は、乳癌で手術を受ける前には、自分のおかれている状態を認めようとせず、病気から逃避的態度であった患者が、自分の内面を自己表出することによって危機を乗り越え、現実を受容するに至った一例です。
どのような疾患や受傷によっても、人は個別的な心理的反応を示し、その人なりの経過をたどって現実への受容に至る、ということを知らなくてはいけません。